虫歯予防にフッ素が有効!そのメカニズムと正しい利用方法

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虫歯予防として一般的に用いられるフッ素。子供の歯科健診でもフッ素を歯の表面に塗っていますね。

でも、虫歯予防になぜ効くのか理解できている人は少ないのではないでしょうか。使用量を誤ると副作用も出るので、その性質と使い方はきちんと知っておきたいところです。

今回は、フッ素とはどのような物質で、なぜフッ素が虫歯予防に効果があるか、そのメカニズムについて歯科サプリ編集部がお届けします。フッ素の具体的な使い方や家庭でフッ素入り歯みがき剤を使う時の適量も説明しますので参考にしてくださいね。

虫歯予防に使うフッ素

正確にはフッ素ではなくフッ化物

日ごろ、虫歯予防に用いられるフッ化物は「フッ素」と呼ばれていますが、厳密にはこの両者は別の物質だということをご存知でしたか?

フッ素は化学的に合成されたものではなく、自然界に広く分布している元素です。フッ化物は、フッ素元素が陰イオン状態のものです。虫歯予防で使うフッ化ナトリウムも、フッ化物の一種で、厳密に言えば「フッ素」とは異なります。ただ、一般的には、虫歯予防に使うフッ化物のことを「フッ素」と呼んでいますので、ここでも以降は「フッ素」と呼ぶことにしましょう。

歯医者で虫歯予防に用いられるフッ化物薬剤の安全性

インターネットなどで「フッ素は危険」という言葉を目にしている方もいるでしょう。安全性はどうなっているのか説明します。

歯医者で虫歯予防用に使われているフッ化物溶液(ゲル)は、かなり高濃度なものです。そのため、取り扱いは専門家が行い、小さな子供に使用する場合には、その使用量に注意が払われています。子供に使用する場合、その量は2g(2ml)以内です。2g中に含まれるフッ化物の量は18mgですが、これぐらいなら急激な毒性を示す心配はありません。専門家が適切な処置で虫歯予防のフッ素塗布をした場合、口の中に残るフッ化物の量は2~3ml程度で済みます。

フッ素を使った虫歯予防の普及率

2009年度の国民健康・栄養調査では、歯にフッ素塗布を受けた経験のある3歳の子供は64.6%と半数を大きく上回っています。まだ100%には遠い状態ですが、虫歯予防策としては、国内でも広く知られ、実施されている方法と言えるでしょう。

フッ素を使った虫歯予防のメカニズム

歯が虫歯になるのを抑える「脱灰抑制作用」

フッ素は、3つのメカニズムによって虫歯を予防します。1つめのメカニズムは、フッ素には、エナメル質が溶けて虫歯になるのを抑制する「脱灰抑制効果」という作用。エナメル質の結晶にフッ素が取り込まれることにより、エナメル質の一部を酸化しにくい性質に変化させるのです。

エナメル質の自己修復作用を助ける「再石灰化促進作用」

もともと、歯のエナメル質には、再石灰化による自己修復機能が備わっています。その自己修復機能を虫歯へと変化する作用が上回ると、虫歯が進行していきます。

2つめのメカニズムは、フッ素がエナメル質の表面が虫歯になろうとしている状態のところに結びつき、エナメル質の再石灰化を促進する作用です。エナメル質が虫歯になることを防ぎながら、すでに虫歯化している部分は自己修復を促す、という2つの作用がフッ素にはあります。これらの効果が相乗効果となって、虫歯を予防するのです。

虫歯菌が虫歯の元となる酸生成を抑制

3つめのメカニズムは、プラークに含まれる細菌が酸を生成することを抑制する作用です。このように、フッ素には、虫歯を予防する3つの働きがあり、それが非常に良く効きます。

フッ素を歯の表面に塗るだけで、このように様々な効果があるとは、と驚く方も多いのではないでしょうか。世界各国でフッ素が虫歯予防に用いられてきた理由も、これだけ効果があれば納得ですよね。

フッ素を歯に塗るか体に取り込むか?日本は前者が主流

日本では、フッ素を虫歯予防に用いる場合は歯の表面に塗る方法が主流です。フッ素を使った虫歯予防は、歯の表面に塗る方法の他に、もう1つは、経口で体内に摂取することで虫歯を予防する方法もあります。こちらは、あまり日本ではなじみがありませんね。先進国の水道水にはフッ素が入っていて虫歯予防になる作りになっていますが、日本の水道水にはフッ素が入っていません。

フッ素塗布の虫歯予防は定期的な実施が必要

フッ素塗布による虫歯予防は、1回実施しただけではあまり意味がありません。少なくとも年に2回以上はフッ素塗布を受け続けることで、虫歯になる割合は少なくなります。

乳幼児の場合、定期的にフッ素塗布を受け続けた結果、虫歯をほぼ半分にしたという例も。乳幼児にはこれだけ効果がありますが、その一方で、永久歯の場合は、フッ素塗布を定期的に続けていての虫歯予防効果は20~30%と、同条件の子供と比べると、虫歯予防の効果は少なくなることが見込まれます。

家庭でできるフッ素を使った虫歯予防の方法

家庭での虫歯予防に使えるフッ素入り歯みがき粉

家庭でフッ素を使った虫歯予防策を講じるには、市販のフッ素入り歯みがき粉を使用するのが一般的です。フッ素入り歯みがき粉で歯をみがくことによって虫歯予防をする、という方法は、日本ばかりでなく世界中で行われているメジャーな虫歯予防方法ですので、安心して続けられます。

もちろん、子供だけでなく大人や高齢者も、日常の歯みがきにフッ素入り歯みがき粉を使うだけで虫歯予防が可能です。

フッ素入り歯みがき粉の効果的な使用方法

フッ素入り歯みがき粉は、適量を守って使うことで、より良い虫歯予防の効果が得られます。0~2歳の場合は、爪の先程度の量に留め、仕上げみがきの時に利用します。

2~5歳の場合は、もう少し多めで5mm以下の量が適切です。小学生になると、1cm以下、中学生以上になると2cmの量を使うことで、虫歯予防の効果が期待できます。

歯のフッ素症とはエナメル質の石灰化不全

歯のエナメル質を形成する途中の6歳までの幼児は、多量のフッ素を長期間摂取すると、歯のフッ素症になってしまいます。その症状は、エナメル質の石灰化不全です。歯が虫歯になる前段階のように、歯が白っぽくなる現象が石灰化不全ですが、日本ではフッ素を経口摂取しての虫歯予防は行っていませんので、あまり心配する必要はありません。

フッ化ナトリウム溶液でのうがいによる虫歯予防方法

永久歯の虫歯予防には、フッ化ナトリウム溶液を使ってのうがいが有効です。うがいは1分間行い、小学校に入学する前から中学校まで続けます。フッ素塗布と同じく、うがいした後30分は、飲食やうがいを避けるようにしなくてはなりません。学校では授業前にうがいを行うなど、30分以上飲食しない時間にフッ素でのうがいを行うように指導します。

中学校までフッ素でのうがいをしていると、その後も虫歯予防の効果は持続しますが、これは歯が未成熟な時期に虫歯にならなかったことが理由です。

フッ素を使った虫歯予防は正しい方法で行えば安全

虫歯予防に使われるフッ素(フッ化物)の特徴についてと、フッ素が虫歯予防になるメカニズム、フッ素を用いた虫歯予防の方法について説明しました。

フッ素を使う時には、正しい量と手順を守る必要があります。しかし、逆に言えば、きちんと用法を守りさえすれば、とてもお手軽に虫歯予防ができる優れた物質だということが分かりましたね。特に、エナメル質を形成する途中の子供は、フッ素塗布やフッ素入り歯みがき粉を使ったブラッシング、フッ化物溶液を使ったうがいを積極的に行うことで、虫歯予防の効果が高まります。

大人になっても健康な歯を保つために、フッ素をうまく使いましょう。

虫歯治療でおすすめの歯医者さん 関東編

みつはし歯科医院

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